コラム

長野県飯綱町の食文化 -やたら

長野県飯綱町の食文化 -やたら

これはなんだろう??食べてみなければ!と思わせるネーミング。「やたら」 ‼今日はそんな食べ物の紹介。

 私は昔から旅が好きで、若いころは青春18切符でポケット時刻表片手にウロウロ。それが次第に国外にも広がり、トーマスクック・ヨーロッパ鉄道時刻表を片手にウロウロ。で、必ずご当地の珍しいものを食べるのが趣味でした。飯綱町にはもう4年はウロウロしているのに、知らない言葉が!それが

「やたら」

やたら、って。一体語源はなんだ?と思って調べてみると、どうやら、次のようなものがあるようです。

やたら旨い(美味しい)から、やたらに刻むから、やたらとなんでも入れるから、夏野菜をやたら入れるから

「やたら」って長野県の言葉?「やたら」とはどういう意味なんでしょうか?

秩序や節度のないさま、筋が通らないさま、むやみ、みだり、秩序や節度がなく程度が甚だしいさま、ひどく など(大辞林より)

これは別に長野県の方言ではないようです。私の出身地、大阪でも使ってたよなあ・・。

語源は、雅楽の「夜多羅拍子(やたらびょうし)」だそうで、「2拍子と3拍子を交互に繰り返す5拍子リズムの一種で、混合拍子です」だそうです。楽器をやっていたのですが、拍取りが死ぬほど苦手だったので、よくわかりません。。「夜多羅拍子」の音楽をFacebookの協会ページにリンク貼り付けしておきますので、よろしければお聴きください。。聴いてもわからない私。

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このたび選んで食べたのは、正統派ではありません?が、この「トマトとやたらの冷製蕎麦」 ボリュームが大きくて、なかなか食べ終えられませんでした。冷製パスタを食べている感覚で、新しい蕎麦を発見した気分でした。とても美味しかったです。

北信地方(長野県北~北東部)の山村の家庭料理として食べられている郷土料理。きゅうりとなすがものすごく細かく、正方形に切られており、これに感動しました。包丁さばきを競って次第に細かくなった(いいづなコネクトさん)というのですが、そんな時代に、ここに生まれなくてよかったです。真っ先に脱落しそうです。几帳面でなければ作れない・・・。この地域の女性たちは、きっととても几帳面で真面目だったのではないかと。大雑把な性格の人たちからは、このような精巧な総菜は生まれないのではないかなどと思ってしまいました。

作り方はこちらをご参照ください(飯綱町の広報ポスターより)

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居酒屋のお通しにもあったり、売ってもいるとのこと。今度ちゃんと観察をしておきたいと思います。

きゅうり、なす、トマト は言うまでもなく夏野菜で、からだの余分な熱を冷ましてくれるほか、ミネラルが豊富で、抗酸化作用があり、ミョウガには、加えて免疫アップ、抗菌・抗ウィルス作用などもあり、この「トマトとやたらの冷製蕎麦」は体によい一品になっています。

この郷土料理について引き続き調べつつ味わってみたいと思います。

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