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パンデミックから3年

パンデミックから3年

夏休みが始まり、コロナ前の風景が見られるようになりましたね。長野県民はまだまだマスク着用率が高く、一方で会食や外食へは行き、そこではマスクを外しておしゃべりしながら食べているという、不思議な光景が見られています。マスクってなあに?

マスクは咳などの有症状の方が着用するものとして、エアロゾル感染のため通常のマスクはあまり意味がないと私は考え、(必要時は相手の希望を聞いてから)基本的には外すようにしています。自分に風邪症状があるときは着用しています。

2020年の日記を開くと、新宿区歌舞伎町でクラスターが発生して、保健所支援に通っていたのですが、街から人の姿が消えて、電車も人が減り、「夜の街」がやり玉にあがって、差別的な対応がなされていたことが記されていました。感染症がいかに差別や人と人の分断を生むか、ということをあれほど思い知ったはずなのですが、何事もなかったかのような世界が日本では展開されています。あの時は、もうすべて戻らないのではないかと思ったのに。

今日紹介するのは、Scotland のEdinburghのある地区で起こったことです。

現在は、一般公開されている、Underground(地下都市)がいくつかあります。エジンバラに行かれたことがある方はご存じのように、丘につくられた町のため、石畳や階段が続き、その傍らに建物が立ち並んでいます。敷地面積が広くないため、Edinburgh(エジンバラ)で人口が増えた1600年代には、貧しい人たちの住まいが、地下へ、地下へと追いやられていきました。当時は不衛生で、部屋に置いておきたくないものー汚水、ゴミ、猫の死骸にいたるまでを「Gardy-loo」と叫んで窓から捨てる習慣があったため、道路、そして地下は汚染物が流れ落ちて、とても不衛生な状態にさらされていました。

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    見学できる地下都市の1つMary kings close  (現地予約も可能 https://www.realmarykingsclose.com)

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ペストが大流行した17世紀、不衛生な地下都市でも当然、感染が蔓延しました。そこで、地下都市の人々が出てこられないように、出入り口をふさいで閉じ込めてしまったのです。1811年にはその真上に市庁舎が建てられ、1897年の強制退去を最後に、地下都市の住民はいなくなったとのことです。

(ペストのパンデミックはこれまでに3回ありました)

ペストは感染すると、皮膚が内出血を起こし黒紫色になることから「黒死病(Black Death)」とも呼ばれています。致死率がとても高く、60%〜90%と言われており、放置すると肺炎などの合併症を起こすことを含めると、致死率100%とも(生存率は2%だったという報告もあります)言われます。これもまた、現在調査研究の結果、人から人への感染が主流と明らかにされています。

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  医師が装着していたこのマスク、不気味ですよね。ハーブがくちばしに詰められていたとはいえ。

エジンバラを歩くと、このようなclose(路地)がたくさんあります。この地下に広く人が暮らしていたんですよね。

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COVID-19でも、経済格差や人種差別による問題が浮き彫りになりましたね。欧米では研究結果が公表され、政策課題として議論されていきました。例えば、Black residentsとwhite residentsの死亡率(4倍高い)、最も貧しい地域に住む人々の死亡率(60%高い)、高所得者ほど労働におけるCOVID-19感染リスクが低い  などがありました。 医療を受けられずに自宅で亡くなる人がいる一方で、すぐに医療を受けられる人がいる。諸外国だけでなく日本でも一時見られたかと思います。これこそ、公衆衛生の大きな課題(社会的決定要因)。日本では時が過ぎるといつものごとく、立ち消えていき、政策課題として議論されずに済まされてしまいました・・。

まるでなかったかのようになりつつあるCOVID-19パンデミック。ワクチン接種による障害や死亡の問題も解決されていない中、ワクチンだけがいまだに「公衆衛生対策」として独り歩きしていますが、ワクチン、特に今回のm-RNAワクチンはまだまだ未知で、様々な問題点が明らかにされつつあるもの。riskとbenefitを正しく天秤にかけて選択しなければならないですし、何より、まずはワクチン被害を検証してから、進めるべきだと思います。人のいのちがかかっているのだから・・。

まず基本は、自分のこころとからだの調和、調整です。しっかり7時間睡眠を確保。細胞の修復、免疫機能を働かせるためにも早めに寝ましょう。そして、バランスのよい食事をとって、自然の力をいただき、よく笑いましょう。 今日はちょっと過去へのタイムスリップをしてみました。

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